8・15小泉首相の靖国参拝抗議行動に参加しました

2001年8月15日（水）9：30〜 　小泉首相靖国参拝は抜き打ちで、13日に終わってしまったけれど、予定通りデモ。参加者はキリスト者、仏教徒、平和遺族会、反戦兵士市民の会、等々。 　 　手ぶらで歩いていますと、参加者の一人から「余分にあるので持ちませんか」と声がかかり、「靖国も千鳥ケ淵も侵略戦争責任否定の国家施設だ」と書いたカードを掲げて歩くことに。 　首相参拝でハッスルしたのか、ウッチーの実力行動に遭遇してしまいました。坊主刈りやら三分刈りやらで、黒ズボンに白ワイシャツ姿のオッチャンたちが「こら、何が反対や」「なに、ぬかしとんじゃ、おんどりゃ」「うぬら、日本人か」など、口汚くののしっていたかと思うと、デモの列に躍りかかってきました。 　警察はスクラム組んで、私たちを通してくれましたが、右翼を野放しにして、結局私たちの発言の機会を奪っていることに、警察は気づいていないんでしょうね。 　「これが日本の実態でーす」と叫んでいる参加者の方を恐る恐る見て、ドキドキしている私。「刺激をするな」と叫ぶ人にホッとしたりして…。結果としては自主規制ってことになってしまって、良かったのかな！？ 　 　デモって、エスカレートする部分があって、昔から、どうも馴染めないんですよね。それが楽しくてデモ大好きっていう人もいるんですが。ま、そうは言っても私の場合、黙っていられなくて、都合がつけば出かけてしまうんです。でもね、こうして出かけていっても、世論調査で参拝反対が賛成を上回っても、「熟慮」の結果、参拝してしまう首相がアイドル並の人気者なんですから、日本もま、おめでたいというか、さむーいというか…。 　 　ウッチーに阻まれたとはいえ、とにかく靖国神社までプラカードなど掲げて行ったんだし、次なる行動は千鳥ケ淵戦没者墓苑で首相を待とうということになったんですが、ここにも警官の人間バリケード。 　責任者らしき人曰く「あちらに休憩できるベンチもありますし、お集まりになれるスペースもありますので、あちらへどうぞ」と、一応慇懃に。 　「あちら」って、私たちの行きたい所じゃないんですけどぉ。 　しっかたないね、と、墓苑にたどり着かずに解散集会。 　実行委員長は「中曽根さんの参拝以来、毎年開催してきたけれど、境内に入れなくなっている上、右翼の実力行使に遭ったのは始めて。極めて憂慮すべき状態。来年の参拝阻止めざして頑張りましょう」と締めくくりました。 　 　さて、昨夜眠れなかったので、午後の集会まで保つかどうか心配。このまま帰ろうか、とは思ったんですが、何か足りない。数年前に見た靖国の情景はそのまんまかしらん、と、足は神社の大鳥居に向かっていきました。あの時は海軍の制服？を着た一団がバスから降りてきて、ラッパを吹き鳴らし、「八紘一宇」とか「聖戦大東亜戦争」などと書いた幟旗を掲げて拝殿に向かって行進していましたっけ。こうした情景を見ても、どのような人々が靖国に集まってきているか、分かるというものです。 　 　まず、デモ向きの自分の格好を見て、普通の参拝人を装ったほうがいいかななんて、また自主規制かけて、アイスキャンデーを買って、食べながら歩くことにしました。（あー、なんと姑息な！）。そのアイスキャンデーが200円ですって。「ウワー高い」って言ったら、「高くないよ」ですって。そりゃ、高いよって売る人はいませんよね。 　「おれ、まんじゅうなんか食わねえのによぉ、純ちゃんまんじゅう買っちゃったよ。ハハハ」って楽しそうなおっちゃんの横をすり抜けていくと、何やら人だかり。傘をさした外国人男性を警官が取り囲んでいます。「人混みで傘は危ないでしょ」と傘をすぼめるよう説得していました。後ろから責任者とおぼしき人が「排除、排除」と叫んでいましたから、説得というより、脅かし、かな？ 　傘にはいろいろなことが書いてあるようでした。私の方からは「Save ARTICLE 9」という文字しか見えませんでしたが。境内を見回すと、日傘を差した女性が相当数おとがめもなく歩いておりました。 　 　ちょっと休憩しよ、と、休憩所に入ると、大変混み合っています。「今年は参拝の方多そうですね」っておでんやさんに声かけたら、「ウチは今年始めてなので」っていう返事。隣のお好み焼きやのおじさんが「今年は多いよ」って代わりに答えてくれました。やっぱりそうかって納得して、たこ串（平たいたこ焼きかと思ったら、たこのミンチ）手にもって椅子に掛けてたら、隣の席に、真っ赤な顔をして、飲み食いしながら大声で話してるおじさんが。「だいたいね、彼らは日本が社会主義にでもならない限り、反対し続けるんですよ。靖国で会おうって言って戦いに行った人たちは、この腐りきった日本を嘆いてますよ。」 　腐りきっているのはどっちだって、割って入りたい気持ちを押さえて、外へ。 　境内では、式典が始まっています。麦茶のサービスにも人だかり。私も一杯。「昭和神宮御創建」の幟旗を立てて「建設にご協力くださーい」と署名活動をしている人たちもいます。「昭和天皇の御遺徳を記念し」とかなんとか言ってました。この方こそ戦争責任者なんですがねぇ。 　 　おみやげやさんでは「すいませーん、純ちゃんまんじゅう、売り切れです。純ちゃんの好ケーキ、もう、これだけです。」と忙しそう。横にはもうひとつチーズケーキが。なんと！「真紀子さんガンバッテ！」プリントケーキでした。 　ひとわたり確認できたので、ま、これでいいか、と、地下鉄九段下へ向かうと、「政治結社」って書いた車が増えてました。大日本皇道社、大行社、皇陸塾、菊心塾、治安確立同志会、護国同盟、一宇憂国社、ウワー、まだまだあるみたい。 　桃売りさんまで、日の丸掲げて商売、商売。 　 　一つ救いが。境内ですれ違った茶髪の若い男女が「ウワー、ナショナリズムの固まりだ」とつぶやいたこと。