日常雑記
2001年8月


8月30日(木)
 日弁連主催の「国連子どもの権利委員会勧告に照らした子どもの権利の現状に 関する学習会」に行ってきました。意見表明権とは何か、子どもの権利の本質は 何か、私たちはしっかり検証してきただろうか、といった学者からの問いかけ、 少女買春の問題における国際捜査のカベや性犯罪に関する国際認識の未成熟とい った、法廷での問題、日本の公教育は本来成長発達すべきものを阻害していると の指摘、その他たくさん考えさせられました。
 政府の国連への報告書がとっくに出ているはずで、それを検証する会になるは ずでしたが、政府報告が遅れているため、基本的な考えについて分野別検証をす る会になりました。
 埼玉県も鶴ヶ島市も行政としては結構頑張ってる方だと思うんですが、今ひと つ肝心の基本的な考え方が拡がっていかないのはどうしてかしらと、ずーっと考 え続けています。ISO14001 みたいに、子どもの権利を検証するシステムでも 作らないと、ダメかしらね。何と言っても、政府の見解は「条約の内容は国内法 にすべて含まれている」っていうんですから、現在から一歩も前進するはずがあ りません。それなら、なぜ不登校は減らないんだ、いじめが減らないんだ、殺人 がつぎつぎ起こるんだ、虐待が増え続けるんだ、もう、上げればキリがないほど です。

8月26日(日)
 午後、ポリトライブ例会へ。「あいあいフェスティバル」で使うために用意し たダンボール30枚と、3時からのボランティアで使う楽譜を抱えて、自転車に乗 ろうとしたら、なんと全部出払っていて、ありません。自動車の運転自粛中なの で、やむを得ずタクシーで第2小へ。代金1,450円なり。痛かったなぁ。おまけ に、工作に使えるか、みんなに見て貰おうと思っていた木の端材を、タクシーの 中に忘れてしまいました。相変わらずの粗忽振り。

 桑山川越市議に第2小まで迎えに来ていただいて「難民救援コンサート」にて ボランティア。桑山さんはいつも過大評価して紹介してくださるので、面映ゆい んですが、今回は久しぶりですし、いまやヒマ人ですから、心を入れ替えて、昔 買ったまま弾くこともなく本棚のコヤシになっていたカクテルピアノ風にアレン ジした楽譜を引っぱり出して3日間ほど練習してみました。心細いけど、なんと か行けるかな、と、「鈴懸の道」「ブンガワンソロ」の2曲をむこうみずにも弾 いてしまいました。
 これが結構うけまして、埼玉育児院の院長もきていて、高柳さんがピアノ弾け るなんて知らなかったわぁ、ピアノのボランティア指導者が病気でお休みで困っ ているのよ、ということで、もしかして、引き受けるかもしれません。ただし、 前の先生を子どもたちが慕っているようなら、無理は禁物なので、子どもたちの 意志をよく確かめてからということにしました。
トピックスとしては、舟橋川越市長が見えまして、18番だそうですが、「赤い グラス」を歌うというので、わたくしめがデュエットのお相手をしてしまいまし た。伴奏はこの日のメイン演奏者の大竹さんという男性アコーディオニスト。彼 は高齢者の施設などでボランティアをしているそうです。昔なつかしい歌を弾い て、みんなで歌うと、お年寄りはとても元気が出ると言ってました。
 難民写真展を同時開催していましたが、朗読ボランティアの福田さんが、その 解説を朗読しました。
 他に、実にいろいろな活動をしている人々との出会いがありました。感謝。

8月25日(土)
 「チューリップの球根いらないかい」と電話をいただいて、今井さんにいただ いたリサイクル自転車に乗って、今井さんちにいきました。子どもがもっとノビ ノビできる環境ほしいね、バスがもっと便利だといいね、この春、人材センター が市から請け負った仕事で、バスに4日間乗って利用状況調べたけど、利用者少 ないね、などなど。堆肥の作り方まで議論して、時の経つのも忘れて、おしゃべ りしてきました。
 帰路、市場に寄って、ポリトライブで使おうとダンボールを貰い、自転車にく くりつけて、フラフラと帰ってきました。

8月24日(金)
 ちょっとした工作に使えそうな木材のハンパなのをいただけるというので、材 木加工屋さんにいってきました。一緒に行った桑山さんは、堆肥に使いたいと、 おがくずをお願いしてきました。こうしたものも、法律が変わってやがて簡単に は焼却処理できなくなるので、実は頭が痛いんです、ということでした。

8月23日(木)
 眠れぬままにスイッチ・オンした真夜中のテレビ。パプアニューギニアのどこ かの島(モーローとしていて、島の名前は覚えられなくて…)に1000年以上も前 から伝わる子育てを紹介していました。
 赤ちゃんが生まれると、夫は妻の実家で6か月間子育てに専念。夜は魔よけの 薬草を炊いて軒先で寝ます。朝はお湯を沸かして、お乳が良く出るように妻に飲 ませてから、赤ちゃんの沐浴。沐浴には薬草を使います。いよいよ6か月たつと、 妻の実家から貰ったおみやげを棒につけて帰ります。子どもは5歳ぐらいから農 作業を教わり、着実に生活術を身につけていきます。12歳になると妻の親戚の男 性が第2の父親になり、父親もしらない、妻の家に伝わる漁場や漁の技術を教え ます。
 核家族化で育児ノイローゼや虐待がはびこる日本としては、大いに学びたい子 育てですね。

8月22日(水)
 パソコン不調。「ハードディスクそろそろ取り替えた方がいいかもね」と“高 柳家の娘”さん。我が家には専門家が2人もいるので、何があっても何とかなっ てますが、普通の人はどうなってるんでしょうね。機械に弱いっていうのは、普 及を相当妨げてますよね。パソコン持つっていうことは、機械にも強くならなく てはいけないって事だと思うんですが、なかなかそうはいかないところがつらい ところ。政府はIT、ITって言ってますが、すぐかけつけるITヘルパーがい なくては、普及の速度も鈍るというものです。
 友人は、パソコンに弱い高齢者向けといって、ファックスでいろんな情報にア クセスできる電話器を普及させることに情熱を燃やしているんですが、これが30 万もするので、ちょっと、どうかなって心配です。誰かに奨めるとお金がバック される仕組みというところが、ねずみ講に近くて、ドキドキさせられます。

8月21日(木)
 台風上陸。大型でノロノロ台風なので、関東にくるのに1〜2日かかりそう。水 不足は解消されそうだけれど、洪水は困りもの。
 私の小学生の頃ジェーン台風っていうのがありましたが、近頃はこんな名前つ いていませんね。つけるほど大型のがこないのか、つけるのやめたのか…。とに かく、あの台風はすごかった。田んぼの真ん中の市営住宅に住んでいて、小高く なったところを鉄道が走っていたんです。弟の手を引いて、飛ばされそうになり ながら必死で家に向かって歩いていくと、高くなっている鉄道のあたりで、上げ た足から長靴がスポっと抜けて田んぼの中へ飛んでいってしまいました。あんな こわい台風は、やっぱりイヤですよね。直撃受けてる地域の皆さんの無事を祈ら ずにはいられません。

8月20日(月)
 NEWS23で鵠沼小学校の食事調査を扱っていました。「子どもたちの食生 活に異変が」というタイトルで、焼きそばだけの食事、お父さんのいない食卓、 一人で食事等、20年以上前から言われていることが殆どでしたが、お母さんがい るのに、子どもだけで食事というのにはさすがビックリ。でも、あれ、これ、ど こかの家も、と思ったら、なんと我が家でもたまにある光景でした。さらに、家 族で別々のメニューというのも、相当レストラン化が進んでいるなぁと慨嘆した んですが、やっぱり我が家でも、そうなり勝ち。目下ママが「レストランじゃな いんだから」と、わがまま息子たちと闘っているのが現状。画面上のお母さんは 「食べたい物を食べたいし」とその理由を述べていました。健康を左右、もっと 厳しく言えば、寿命を決めるかも知れない食事ですからねぇ、食べたいものだけ を食べてていいとは、とても思えないんですが。
 食事内容も、チョコパンとおにぎりとか、うどんとご飯とか、信じられない組 み合わせ。ほとんど家族と一緒に食事を摂らないお父さんは、「たまに一緒に食 べると、しつけの場になってしまって、楽しく食事ができない」から、マナーを 教えることもしないんですって。じゃ、いつマナーを学ぶのさ。

8月19日(日)
 小泉首相靖国参拝について、外圧に負けたという表現が結構多いんですが、国 内の反対について、あまり報道されませんねぇ。恐らくこの件に関する報道もき ょうあたりで終息するんでしょう。野党の反対は、直後には報道されましたが、 参院選でもハッキリ反対を表明した個人・政党がありましたし、世論調査でも、 反対が賛成を上回っている例もあるのに、ほとんど無視。マスコミが論点をずら していることを、シッカリ覚えておかなくては。

 バケツで堆肥作り1年1か月。花壇の植え替えの時には、出来上がった堆肥を 入れてきました。順調、順調とやってきましたが、先日の雨の日に蓋を締め損ね て雨が入ってしまいました。窪みを作ると、水がたまり、ブクブクとメタンガス らしきものが。たまった水を薄めて花壇に撒いても、撒いても、また水がたまり ます。なかなか乾きません。そのうち臭くなってきました。ついにきょうはウジ 虫も発生。やむを得ず乾いた土とまぜることに。全体をかき混ぜたものですから、 臭うこと、臭うこと。娘にブーブー文句をいわれてしまいましたが、どうやら処 理が終わり、ホッとしました。乾燥気味にしておくことと、毎日こまめに切り返 すこと、そして、土をキチンと掛けることが、堆肥つくりのコツ。

8月18日(土)
 何年振りかで中野まで出かけて、ゴミクラシー例会に出席。大学の講師、メー カーの方、大学院生、主婦、じつに多彩な顔ぶれ。テーマは『「循環型社会」を 問う』。
 「“循環”が善だって考え方に抵抗感じるなぁ」っていう発言にハッとしまし た。「世に言う“循環”って、小さな改善の積み上げでしかないでしょ」という のが、その言い分。「みんなが生きていけて、持続可能な社会が善であって、循 環しなくたって、生きて行ければ、それでいいはず」。なるほど、この原点に立 って、じゃ、なぜ、今“循環”なんだって詰めていかなくてはね。
 国では「循環型社会」を結局廃棄物問題としか捉えてないのではないかという 批判が出されました。私の「循環型社会」のイメージも一言で言えば「廃棄物ゼ ロ」なんですが、地球上の資源を無駄にしないこと、農業が成り立ち行くこと、 人々が安心して生きていける社会、ということをイメージしています。

8月17日(金)
 大橋公民館の組木細工の教室を見学。皆さんコツコツと丁寧に作品を仕上げて いました。講師の内野智夫さんが糸鋸はじめ、かなりの機材を持ち込んでくださ っていて、なかなか有り難いことですね。
 じつは次女が工作大好き人間で、休みの日には夫婦でせっせと工作。テレビ台 やオモチャ箱のベンチチェストなど、大物にも取り組んでいます。いい雰囲気だ なぁとポストを眺めていたら、「どうしたの。あまりにもいい出来なのでホレボ レしてるの」だなんて、ニヤつかれてしまいました。

8月16日(木)
 「日米独8月市民交流〜日・米・独、われわれはどこにいこうとしているのか ?〜」に参加。父親のような英雄になりたくて軍人になったキーンさんがベトナ ムで見たものは、米軍を歓迎しない、国民の90%を占める農民たち。そして、悲 惨な戦争の傷跡。今、彼は「ピースニック(平和野郎)」と揶揄されながら、戦 争の無意味さを説いて回っているんです。この時期、TVも、戦争の悲惨さ、無 意味さをドキュメンタリーしています。それでも、戦争前夜の様相を呈していく 現実よ!

8月15日(水)
 小泉首相靖国参拝反対8・15行動に参加。参拝は抜き打ちで、13日に終わって しまったけれど、予定通りデモ。参加者はキリスト者、仏教徒、平和遺族会、 反戦兵士市民の会、等々。  
8月13日(月)
 小泉首相靖国参拝、前倒し実行。8・15行動は肩すかし。合祀取り下げ希望者 (韓国人も日本人もいるんです)の意志も無視している靖国は、戦前の権力をや っぱり引き継いでいるんですねぇ。首相の参拝がそうした存在にますます箔をつ けることになってしまうっていう悪弊に、なぜ意を用いないのでしょうねぇ。

8月12日(日)
   聖書に出てくるヨナ、神の命令に従わなかったのに、宣教の業につくようにな ります。パウロはキリストを信じる人々を迫害する側にいたのに、キリストの教 えを述べ伝える人になります。ユダはそのキリストを裏切ることで、イエスが十 字架に掛けられ、3日後に甦るという予言を全うする役割を担います。
 背く人、弱い人、裏切る人、どんな人にも新しい人生が用意されている、ここ に、神による救い、神の恵みの深さを感じ取り、自分は何に向かって派遣されて いるのか、常に問いつつ、恐れず日々の歩みを歩もうではありませんか。
                      (本日の栗原牧師の説教より)
 今の私には、勇気を与えてくれるお話でした。

8月9日(木)
 マイバッグ検討委員会。市内小売店へのアンケートが集まってくる日。予想に 反して、返事はとっても少なくて、ガッカリ。レジ袋やめようよ、マイバッグを 持っていこうよ、という前に、お店の考えも聞こうねって、お願いしたアンケー トだったのに、回収率10%とはなさけない。
 リサイクル都市宣言をして10年、この反応は、何かが足りなかったんですよね。 10年で一区切りと考えて、これから新たな10年のプラン考えましょ。

8月5日(日)
 原爆絵画展終了。2日間で320人ほどの人が来場。ヤッタァ、目標の300人達成。 午後は高山真樹さんの詩の朗読。茨木のり子作「劉連仁(りゅうりぇんれん)」 は朗読の持つ力に感動したって感想がいくつか出て、そのことに感動。
 劉連仁は昨年11月に亡くなった実在の中国人。戦時中強制連行されて炭坑で強 制労働に従事。逃げ出して、極寒が半年間も続く北海道を13年間彷徨った人。こ の7月12日に東京地裁判決で国の賠償責任が認められたばかり。

 夜は中川昌一郎さんのライブ「紙響白韻(しきょうびゃくいん)」へ。坂戸市 赤尾の田園地帯にある骨董ギャラリーにて。骨董品に囲まれてのライブは始めて。 お仲間の創作神楽の舞踏家、陶芸家、高麗獅子舞の無形文化財の方、先日の飯能 山中のライブにギャラリーを提供なさった主、等々、参加の面々もユニークで、 心地良い一夜。

8月4日(日)
 原爆絵画展初日。広島市民が被爆の時の模様を描いた絵60点。毎年同じ絵を展 示していると思っている人がいるらしいんですが、絵は2255点あるので、毎年入 れ替わっているんですよ。被爆後に生えてきた広島のアオギリの種を坂戸で育て た苗の展示、カンボジアの教科書や地雷関係の資料、沖縄戦の資料、問題の歴史 教科書や原爆写真集、等々、豊富な展示物を揃えました。
 絵画展午後のイベントは朝霞の中学校の社会科教諭中條克俊さんのお話「原爆 投下の歴史をどう伝えるか」。戦時中朝霞市内で作られていた風船爆弾について 生徒と一緒に調べたという実践的授業の感動的なお話でした。英語教諭の協力で スミソニアン博物館に風船爆弾の資料がないか問い合わせたところ、3か月後に 『「ふ」号兵器(風船爆弾の正式名称)』の冊子を送ってきたというエピソード には、ほんと、びっくり。それをまたまた生徒たちは翻訳したというのですから、 さらにびっくり。もっとびっくりしたのは、その冊子には、風船爆弾に使われた 紙、のり、オモリの砂等々、分析して産地まで特定してあったというのです。英 霊を慰霊する「きもち」を大切になんて言ってては負けるわけですよね。

8月3日(金)
 キ政連常任委員会。話題は惨憺たる選挙の結果は何を意味するんでしょうねえ、 というところへ。小泉支持だという若者に戦争にかり出されるよと忠告したら 「喜んで行きます」って言ったんですって。もはや戦前!


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