日常雑記
2002年2月


2月18日(月)
 教会50年史の写真選びに半日費やしました。写真なんてと思っていたけれど、 写真の語る歴史ってあなどれませんねぇ。その時写そうと思ったわけでもない背 景などにも意味があり、愛餐のひとときの料理にも意味があると、今、思うので す。これからは歴史に残すということも課題にした方がいいなと感じてます。  
2月17日(日)
「第2回南の精霊展」締めくくりは、ポリトリブ〜オセアニアサークル総動員 でサポーターを務め、竹の楽器つくり。ちょっと鋸が手をかすったりした子が二 人ばかり。20人の予定のところへ50人もきてしまって、前日に会場を広げて子ど もたちを迎えたとはいえ、芋の子洗い状態。よくぞカスリ傷二人ですんだものだ と感心する声しきり。笛を作った子には、ちゃんと音が出るか吹かせてみました が、なかなか音を出せない子もいました。短く切った細竹は音が出やすいので、 とりあえず細竹を吹くよう勧めました。
 諏訪から駆けつけたオンピトこと金子さん扮する仙人がいい雰囲気出してまし た。蛇喜猫賀(じゃきびょうが)の中川さんたちのリードで最後に「イナイナ」 の大合奏。最後までいた子たちは満足度倍増だったよねぇ。  
2月16日(土)
 美術学校の生徒たちをヨシダ先生が迎えるというので、今井さんに頼んでサー ビス送迎。ヨシダ先生のスペシャル講義にも立ち会えてラッキー。アートフェス にも再度でかけて、成瀬信彦と黒田オサム、二人のパフォーマンスにも出会い、 またまたラッキー。おまけに我が家の孫たちとも出会えてビックリ。かみひろや 幼稚園の「宇宙を泳ぐ龍」は暗幕に囲まれた空間。最初コワゴワ、あとからは病 みつきになって、何回も入って面白がってました。
2月15日(金)
 一日資料捜し。「それ、始めて聞くセリフじゃないよね」と娘さん。おかげで 部屋がちょっぴり(ほんとにチョッピリ)片付いたカンジ。

2月14日(木)
 学校給食を考える会で小林英二先生をお招びして、学習会を開きました。朝食 を抜くと身体にどんな悪い影響があるかというお話でした。高校生が朝食抜きで 甘いジュースでお腹を満たしたり、昼食が甘いパンとジュースだったりして平気 なのは、学校給食を食べている間にしっかりした食教育がなされてこなかったか らではないか、これでは日本の未来は危ういと、資料を取り揃えてのお話。
 入門編としての食と健康のお話を注文したんですが、先生の「入門編」とは、 「メカニズムを正しく知ることなり」でした。一見面倒そうですけれど、基礎的 な知識を押さえておかないと、みのもんたが何か言うとサーッと買いに走るとい うような人になってしまいかねないのよね。  
2月13日(水)
   「龍のまちアートフェスティバル」を覗きに。知り合いの作品も出てるし、子 どもたちの作品も年々充実してきてる感じで楽しみなアンデパンダン。それがね、 どうもガキんちょと一緒ではねぇという画家さんもいるようで、ちょっと悲しい 話し。実行委員長のヨシダ先生は、子どもたちが自由な発想ができるようになっ てきてるって評価してました。女体に蛇と孔雀が絡まってる絵は品がないという 話しも聞いたんですが、見たら、そうでもなくて、強い意志と葛藤を表現してい るように見えました。ヨシダ先生の解説によれば、孔雀は男性原理、蛇は女性原 理を象徴してるんだそうです。
   帰ろうかなと思っているところで、成瀬信彦のパフォーマンスにちょうど出く わしました。金髪ですっかり顔を隠してるところは口裂け女を連想させ、着流し でユラーリユラーリと会場をたゆたい、包帯を巻いた右手を龍の口に入れたりし て消えていきました。ジョージ・マクドナルドの「リリス」の閉じられたにぎり こぶし、解説の「存在の無」ということばを思い出しながら、包帯の右手を見つ めました。居合わせたおばさんたちは、かの人が男か女かで盛り上がってました が、「あの身のこなしはプロの舞踊家だわよね」などとなかなかの目利き。  
2月12日(火)
   ミュージカル「白いライオン」を見に東京芸術劇場へ。中ホールに入るのは始 めて。なかなかいいホール。布張りの赤い椅子が良かった。座席番号が共布に金 糸で縫い取りというのも良かった。
   干ばつに苦しむ村を救うため、伝説の白いライオンを探しに若い男女が旅に出 るというストーリーで、演出はNHKご推薦風だったけれど、100人いるかと思 われる若者たちの群舞はそれなりに見応えはありました。おかしかったのは、大 勢で踊ってるのに、うまく踊れてない人が見えちゃうこと。観客はあなどれませ んよ。
   ご案内をくださったのは、出演者の高山真樹さん。村の老婆の役。さすがベテ ラン、貫禄のあるところを見せていました。
   ミュージカル「アイ・ラブ憲法」に出演したことのある鶴中の先生だった武井 先生親子も高山さんにお誘いを受けてきていました。「〜憲法」の方は今年が最 後だとか。10年目の区切りということもあるんですが、毎回赤字で大変なんです って。出演者公募でいい作品見せてくれてたのに。  
2月11日(月)
   「第2回南の精霊展」2日目の午後は関根秀樹先生の「いま、地域に根ざす本 物の文化とは?」でした。私たちが国際交流とかいって海外に出ていっても、質 問したりあちらの話しを聞くばかりで、こちらの文化を発信することがなければ、 訪問先で尊敬もされないし、本当の交流にはならないとの指摘。まさに私もポリ トライブ〜オセアニアサークルの活動や高齢者施設でのボランティアの中でその ことに気づき、悶々としているところです。
 音楽教育について言えば、文科省は伝統音楽を小中学校で取り入れようとして いるけれど、琴、三味線、太鼓などの現代伝えられている形は、歴史的にそう古 いものではないし、各地の文化がミックスされて形づくられてきたものであるこ と、民族芸術とかホンモノという言い方をするけれど、その時々の新しい美意識 に従って作り替えられてきたもので、決して古いだけではない、ということなど、 指摘されました。
 二小でのパプアニューギニアとの交流から生まれた総合学習のスタイルは全国 各地でも実践されるところが増えてきているし、パプアを窓口にして身近な文化 との類似性に気づいていくことで、文化に上下なんかないと納得できることが大 切で、そのことが世界平和への道をつけるのであって、欧米文化を否定すること が自文化中心主義になって、自文化こそ最高だなんて、ナショナリズムになって しまうとまた危険ですねぇと、まぁ、多角的なお話でした。
 講演会のあと、竹で簡単にできる楽器と演奏の実演をしました。これがまた面 白くて、世界がどんどん開けていく感じ。

2月10日(日)
   「第2回南の精霊展」初日。人数はそう多くはなかったけれど、プロの彫刻家 が見えたり、メトロポリタン美術館で働いたことがあるという英字新聞の記者が 見えたり、子どもたちもきて、なかなか変化に富んだ来場者たち。
   東公民館では「龍のまちアートフェスティバル」開幕。パフォーマーたちに会 いたかったけれど、精霊展あるしね。  
2月9日(土)
 チャイルドラインは今回からワークショップ。演劇の市橋久生先生の指導で子 ども時代を思い出すためのパフォーマンス。私のグループでは、農家出身の方が 3人もいて、肥溜め談義に花が咲きました。
   結構若そうな方も苦労話があり、チャイルドラインでボランティアしようなん て人はそれなりの人生経験があるんだなって、感心してしまいました。

2月8日(金)
 学校給食センター見学と試食会。赤ちゃんおぶったお父さん、女子栄養大の学 生さんも来て下さって20人と幼児も参加。質問も熱心になされ、まずまずの試食 会でした。職場環境は、湯気が立ちこめて、夏場は大変そう。木のしゃもじを使 ったあと、塩素液に浸けているのが気になりました。メニューはホワイトシチュ ーの味が今一つ。スクランブルエッグも、玉子のフワッとした感じが生かされて なくて、機械で作るとこうなっちゃうんだなって、ガッカリ。ウチのやんちゃん 坊は幸い?熱を出して学校はお休み。

2月7日(木)
 文化的ショックってなんでしょうね。初めて見たオペラ、初めて見た落語、テ レビのない時代に育った田舎娘には身体がふるえるほどのショックでした。見た ことのない所作、見たことのない装置、見たことのない衣装。今の子なら、少な くとも、テレビが最初の出会いで、仮想現実として体験済み、ふるえるほどのシ ョックなんてないだろうと。
 異人種にも出会ったことのない田舎娘が就職して最初に出会った異人種が黒人 で、モヒカン刈りの大男ソニー・ロリンズ。モヒカン刈りなんて見たのが初めて ならジャズを聞くのさえ初めてで、数十センチしか離れていない、まさに目の前 で吹き鳴らされるサックスの音に、心底血が騒ぎました。
 今、ポリトライブ〜オセアニアサークルの仲間がメールで往復している話題に、 アフリカンリズムが登場してます。それは、私にとってショックだったアフリカ ンバレエを想起させ、そのバレエが表現していたある祝祭の場面での竹馬ダンス に話しが及び、いくつかの部族の竹馬の登場する儀式へと話題がひろがっていっ たんですよ。ワクワクしてます。
 今、市民も行政も“異文化交流”“共生”は大きなテーマになってますよね。 そうした流れに乗っているというわけではないのに、たまたまパプアニューギニ アのものを中心としたオセアニア造形美術品の寄贈を市が受けたことで、愛好者 のサークルが生まれ、メールが往復する中で、昔々の文化ショックが生きいきと 蘇り、私にとっての異文化は必ずしも外国を意味していないことに気づかされた んです。
 なんですが、今回の異文化に集まってきた仲間との交流は、俗世での悩み、苦 しみを越えて、人間の生み出す文化と生の表現の深さに圧倒されて、きょうの悩 み苦しみは「ちいせぇ、ちいせぇ」と、あしたへの生のエネルギーを注いでくれ てます。

2月6日(水)
 娘がカップボードを作りました。夏の頃から作りたがってたんですが、夫くんが休暇をとれなくて、延びのびになってました。幅1mに高さ1m80の、今までに 作った中では一番大きなカントリー家具です。並んでるのはカップはなくて、ア ン & アンディ・グッズとアン、それにカントリードール。ほとんど手作り。わが 娘ながらアッパレな出来映え。人形たちはやがてフリーマーケットに出されてヨ ソの子になってしまうので、スーパーお気に入りには「“非売品”の札つけとこ うよ」っていうと「パパも同じこと言うんだよ」なんて言ってるところへ“おば ちゃん”もやってきて「おっ、かわいいじゃん、非売品だね」なんていうものだ から大爆笑。
 夫くんは忍び寄るリストラの影の下、休暇も満足にとらず働いてる。坊主たち はイタズラ盛り。でも、やっと、趣味にも時間を使えるようになったところ。ほ んとにささやかな楽しみで人って幸せになれるものなんですね。このささやかな 幸せを台無しにしないよう、官僚も政治家も身を引き締めてほしいわね。

2月5日(火)
 ようやく「マイバッグ」が形を現してきました。「レジ袋辞退してね。景品としてマイバッグ差し上げますよ」というささやかな行動ですけれど、製品が出来上がってくるまでにチラシ作り、商店への協力お願い等、最後の仕上げ作業が待っています。まだまだレジ袋が沢山使われてますし、ゴミ減量とダイオキシン排 出抑制、資源節減等々、たかがレジ袋、されどレジ袋で、環境問題に取り組む糸口にしてほしいとの思い。
 僅かな人数の委員ですけれど、みんな自ら名乗り出て委員になった方ばかり。話し合いが進まず挫折しかけたこともありましたけれど、委員長も粘り強く議題からはずさずがんばってくれました。

2月4日(月)
 狂牛病の牛を出した農家の子どもはイジメにあって転校したんだけど、全くや りきれないわねって、チャイルドライン・チャリテイライブ実行委員会での話題。 「ウチの牛は国産飼料で絶対安全なんだけど、もう原価割り込んでて、どうしよ うもないのよ」と嘆いたのは、ボランティアさんの一人。
 抵抗勢力だの圧力議員だのって、もう、誰のために代議士やってるのよ、ねぇ。 内閣支持率スーパーダウンは当然のことながら、83%が異常で、今がむしろ正常 だなんて、評論家までがそんなこと言わないでもらいたい。日本崩壊かとまで言 われてるんだから、誰のための政治か原点に立って、think gloveryで、なおか つ末端の人々の苦しみを引き受けられる、そんな代議士、いませんかぁ。
   選んでるのは国民自身ですからねぇ。(´x`)
2月3日(日)
   今話題の「世界が100人の村だったら」を捜してたんですが、増刷されてると 聞いて、教会の帰りに西武のリブロに寄ってみたところ、あったあった、平積み。 しかも発行されたばかりの「日本村100人の仲間たち」も並んで平積み。出版不 況といわれる中で、データに基づいてわかりやすく、世界の、あるいは日本の、 矛盾の正体を明かしてるところが受けてるんでしょうね。
 ついでに楽譜も漁って、あ、また買っちゃった。(^o^)

2月2日(土)
 午前中は坂戸市文化施設「オルモ」で開催の「明るいあした ふれあいのある まち坂戸」と題する坂戸市消費生活展へ。出がけにちょっと大切な電話を受けて しまって、お手伝いの積りがただのぞきに行くだけに。でも、仲間たちに会えた し、良かった。高齢者のこと、原発のこと、学校給食のこと、家計のこと等、生 活のことをいろんな角度から考えている団体ばかりが一室に集まっていて、それ ぞれに表現や展示に工夫を凝らしていて、圧巻でした。

午後は「歴史教育アジアネットワークJapan発足集会」へ。学者、教育者、一般 の人々が智恵を寄せ合って、ともに研究して、アジアの人々の歴史の共有を目指 して、共通の歴史副読本も作ろうとの訴え。ここから、真の平和への一歩が始ま ると、韓国からの代表も述べていました。共感。

   夜は、キ政連の仲間がチェンバロ発表会に出るというので、田端文士村記念館 へ。何年か前に案内を頂いたときは行けなかったので、今回はと駆けつけました。 素人とはいえ、チェンバロの音色はしっとりと落ち着いて、なかなかよかった。
 演奏者曰く「朝早くに弾けるので、なかなかいいし、歳とってから、熱中でき るものがほしかったから」始めたんですって。そういわれてみると、出演者の中 に相当数の若くはなさそうな男性がまざってましたね。

2月1日(金)
 子どもは「男」と「女」をどう認識しているか、チャイルドラインの大きなテ ーマなんです。「性」の問題はなかなかざっくばらんに語れる大人に出会えなく て、そっと電話してくるということになるんですね。そこで、受ける側に正しい 知識がないと電話してきた子をガッカリさせることになりますからね。「ホモセ クシャル」はいいけど、「ホモ」っていうと差別用語になるとかいうことも、し っかり頭に入れておかなくてはいけないんです。
   私なんか古い人間だなぁってガッカリするのは、性に関して、ストレートに単 語も口にできないんですよ。何回も講座に出て、無理矢理言わされるんですね。 そうしないと子どもと話せませんからね。
   そこへいくと孫たちはじつに天真爛漫。風呂あがりにフルチンで部屋をかけず り回るし、クレヨンしんちゃんに成りきって、お尻フリフリするし、女の子って こうなってんだよって、おチンチンを後ろにまわして無くして見せるし、「女の 子は、おしっこ、お尻からするの?」って聞くし、もう爆笑の毎日です。
   きょうは、ヘアカットに行って来たバアチャンをつくづく眺めて「なんで、き ょうは男なんだよぅ」ですって。ははぁ、坊主の頭の中では、女は髪の長い人っ てことになってるんだなっておかしくなりました。チャイルドラインで講師を務 める安達倭雅子先生は、ある日台所にたっているところを見たお孫さんが「おば あちゃんは女だったのかぁ」って言ったっていうエピソードを話してくれました が、お料理作る人は女だっていう認識なんですね。ジェンダーフリーな人に育て ようとしても、生活の中から役割分担を身につけてしまっていて、なかなかむず かしいですね。我が家のパパはしばしば台所に立っていますから、坊主たちは、 「台所をするのは女」という考えにはならないことは確かですが。


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